樹木・木材の質を識別するWoodInspector
IML WoodInspector
IML WoodInspectorはPD-Tools PROソフトウェアパッケージのアドオンモジュールです
PD-Tools PROが持つ包括的な評価と解析の機能は木材試験のトレーサビリティーと
効率を大幅に向上させ、技術革新によってさらに高められています
スタンダードプログラム
WoodInspectorは自動的に空洞を検出することで標準プログラムに重要な機能を追加します。この機能は木製電柱や木材構造物、木製遊具、半木造住宅、歴史的建造物、切り出した木材などの試験に使用する際に特に重要です。機器は空洞に対しグラフと数値の両方を表示します。
プログラムは特有のアプリケーションに基づくキャビティパラメーター設定によりユーザーごとの個別の要望や動作条件に適合させることができます。(チャートおよび例をご参照ください。)
スタンダードプログラムの例
検査A:1cmよりも広い空洞のみを検出したい。
この場合デフォルトは1cmに設定されているためパラメーターを変更する必要はありません。
(上図参照)
検査B:2mよりも広い空洞のみを検出し、劣化の程度がいつ10%を超えるかも知りたい。
この場合、振幅(パラメーターレベル)を10%、幅を2cmに設定します。
ドリリングデータに加え、測定フィードデータが評価できるようになりました。これはフィード速度に最小限の影響しか及ぼさない”外乱変数”となるシャフト摩擦をほぼ完全に除外するのに役立ちます。
ポールプログラム
ポールプログラムは電柱のメンテナンスに適合するよう特別に設計されました。このプログラムには機器のコントロールおよび測定データ評価の2つの重要な機能があります。
本機器のために新たに開発されたソフトウェアは自動直径認識機能です。電柱を穿孔して反対側に貫通したとき、ニードルを自動で後退させるよう機器を制御します。
この情報は計算されたニードルの出口と実際の出口を比較するため使用されます。さらにニードルを過度の摩耗や裂傷から保護します。
腐朽の検出
進んだ腐朽(空洞)を検出するために、測定の下流分析が使用されます
適応型腐朽検出では初期段階の劣化を自動的に検出することができます
これは早期に木材を処理できることを意味し、その木の寿命を著しく延ばせるようになります
初期腐朽の検出
腐朽初期の兆候を検出するには、木における密度差を自動検出する独自のシステムを使用します。
木の密度に応じて腐朽のレベル(グラフの黄色の破線)が自動的に調節されます。硬い木は高いレベルで、柔らかい木は低いレベルで設定されます。
腐朽の詳細および空洞の検出は、ユーザーの要望に合わせてフレキシブルに対応させることも可能です。
例えば、木の状態が悪いとマークする必要がある腐朽のレベルや空隙率を設定することができます。あるいは警告のみ表示される範囲を設定することもできます。
試験結果の表示
試験の結果はドリリング動作の直後に良好または不良として表示することができます。これは主観的な側面を排除し、プロセスを加速するだけでなく客観的な検証を可能にします。
もちろん、PD-Tools PROには後からPCで評価または測定値の調整を行うオプションもあります。
最終的に、WoodInspectorの高度な機能は木をできるだけ簡単・安全・経済的にチェックし、収集したデータの品質を最適化するために大きく貢献します。