Enzo 社 APP ΔC31 ELISA キットを⽤いた⾃動測定性能

はじめに

アルツハイマー病に⾄る過程を解析するには、従来アミロイド班につながるアミロイドベータおよびタウ原線維の形成経路を追跡することが⾏われていましたが、APP ΔC31 解析はそれらに代わり、独特なアポートーシス促進機構を明らかにすることによりアルツハイマー病に⾄る過程に迫ります。APP ΔC31 は、APP695(Amyloid Precursor Protein 695)分⼦をカスパーゼによりAsp664(664 番のアスパラギン酸)の所で切断⽣成された安定なアミロイド前駆体タンパク質(APP)断⽚であり、より⼩さい31 残基(C31)の細胞内断⽚を残します。共にアポートーシスを促進しますが、C31 残基は短い半減期を有し測定するのが困難です。このAPP ΔC31 ELAISA により組織、⽣体液および細胞からのAPP カスパーゼ切断のレベルを⾼感度に測定する研究ツールを初めて提供します。APP ΔC3 ELISA キットは細胞ライセート、⾎清、⾎漿および脳脊髄液試料中のヒトAPP ΔC31 定量のための完璧な⽐⾊分析免疫測定イムノアッセイキットでわずか2 時間で結果が得られます。

使用機材

測定システム:全自動ELISAシステム Crocodile LB925
       MikroWin モジュール(定量解析パッケージ)
試薬:    APP ΔC31 ELAISA キット(ENZO 社)
       (品番:#ADI-900-227)
消耗品:   脱イオン水、溶液ボトル、ピペット用チップ、ボルテックスミキサー

方法

全ての試薬を使⽤前に30 分間室温に戻しておきます。
メーカーの指⽰に従い、洗浄緩衝液と標準を8 つ調製しました。
アッセイの⼿順の最初のステップを⾃動化に際し、より便利に変更しました。
初めに50μl のサンプルと標準2回測定分をアッセイプレートに移し、ブランクとしてアッセイ緩衝液の50μl を分注しました。
吸引針とウェル表⾯のコンタミネーションを避けるため、設定で吸引深度を調整して下さい。
プレートを450nm の吸光度で測定しました。ブランクOD を測定し、平均した後、4 パラメーターアルゴリズムで回帰曲線をMikroWin ソフトウェアを⽤いて計算しました。

測定結果

結論

回帰曲線は⾮常に優れたフィッティングを⽰しました。全自動ELISAシステム Crocodile LB925はEnzo APP ΔC31 ELAISA キットの⾃動化に便利で使いやすい機器であることを⽰しています。アッセイ⼿順は⾮常に簡単で⼿動の部分は標準液、コントロール、試料を加える操作のみで、装置は試薬の分注、洗浄、インキュベーション、測定全てのステップを⾃動で⾏います。
アッセイ⼿順の始めのステップ(抗体、標準、サンプルの分注)を変えてもアッセイの結果全てに影響しません。

謝辞

本試験に於きまして、試薬供給およびテクニカルサポートを頂きました、Enzo 社およびMiriamCortes-Caminero ⽒、Erica Brooks ⽒のご協⼒に深く感謝申し上げます。

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※本ページの内容は2015年3月にTitertek Berthold社がリリースしたアプリケーションノートのアーカイブです